看取り愛~あなたの子は大切に育てます~
先ずは、指定された診療所に向かう。
田舎の診療所だが、前の駐車場は手入れが行き届き綺麗にされていて、花壇にはお花も咲いている。年配の御夫婦が医師と看護師で、この地になくてはならない診療所だと聞いた。
「こんにちは」午前診が終わり休憩時間なのだろう、待合室は静まり返っている。
「は~い」と奥から返事が返ってくる。
「花巻と申しますが」
「まあまあ」と言いながら現れたのは、年配の小柄な女性だが、凄く若々しく見える。
「花巻果歩ちゃんね!」
「はい」果歩は優しそうな奥さんにホッとする。
「初めまして。日高の妻で尚子です。主人は今、涼ちゃんの所に行ってるの」
「涼ちゃん?」
「ええ。今日から果歩ちゃんがお世話をしてくれる涼太朗ちゃんね」
「涼太朗さんと仰るんですね。名前などはお聞きしてなくて…30代の陶芸家の男性とだけ」院長先生にお話を受けると返事した際聞いたのはそれだけだった。若いのに治療をしないなんてと果歩はその時戸惑ったのだ。
田舎の診療所だが、前の駐車場は手入れが行き届き綺麗にされていて、花壇にはお花も咲いている。年配の御夫婦が医師と看護師で、この地になくてはならない診療所だと聞いた。
「こんにちは」午前診が終わり休憩時間なのだろう、待合室は静まり返っている。
「は~い」と奥から返事が返ってくる。
「花巻と申しますが」
「まあまあ」と言いながら現れたのは、年配の小柄な女性だが、凄く若々しく見える。
「花巻果歩ちゃんね!」
「はい」果歩は優しそうな奥さんにホッとする。
「初めまして。日高の妻で尚子です。主人は今、涼ちゃんの所に行ってるの」
「涼ちゃん?」
「ええ。今日から果歩ちゃんがお世話をしてくれる涼太朗ちゃんね」
「涼太朗さんと仰るんですね。名前などはお聞きしてなくて…30代の陶芸家の男性とだけ」院長先生にお話を受けると返事した際聞いたのはそれだけだった。若いのに治療をしないなんてと果歩はその時戸惑ったのだ。