看取り愛~あなたの子は大切に育てます~
尚子は、慣れた様子で山小屋の方の扉を開ける。

「あなた~涼ちゃん。果歩ちゃんが来てくれたわよ~」と言いながら入っていくので、後を追いかける果歩。

「今、涼太朗の部屋にいるんだ。リビングで待っててくれ」と2階から声が聞こえる。

「は~い。果歩ちゃん、リビングで待っていましょう。あっ、スリッパ使ってね」と返事をして廊下の奥に進む尚子。

「はい。お邪魔します」と言い、スリッパを借りて尚子についてリビングに入った。

リビングは暖炉やコタツがあり、ホッとする雰囲気だ。そして何より綺麗に片づいている。キッチンも木を使った温かみのあるデザインで、果歩は一目で気に入った。

リビングの入口で魅入っていると尚子から声が掛かる。

「果歩ちゃん、どう?気に入った?」

「はい。素敵ですね」


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