看取り愛~あなたの子は大切に育てます~
夕食の準備が整った頃、2階から階段を下りる足音が聞こえてきた。

「おっ、やっと涼太朗が起きたな」とソファに座っていた日高先生の言葉に果歩は緊張する。

『カチャ』と扉が開く音と共に現れたのは…

果歩は、涼太朗を見てビックリしすぎて固まる。

果歩の中での陶芸家は、髪や髭がボサボサでどちらかというと芸術以外は無頓着。寡黙な偏屈なオジサンとかなり偏ったイメージだったのだ。

涼太朗の年齢は30代と聞いていたので、オジサンではないと思っていたが、それどころか透き通った肌に高身長の吸い込まれる様な目のアニメに出てくる王子様が目の前にいるのだ。

涼太朗の方も、知らない若い女性が自分の家にいる事に驚く。
「誰?」と聞いたが、果歩はまだ呆けている。





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