看取り愛~あなたの子は大切に育てます~
「ただいま戻りました~」と果歩が病室に戻ると待ってましたとばかりに涼太朗が反応する。

「どうだった?」

「順調でしたよ」

「そうか」と微笑む。

「性別がわかりました!」

「そうなのか?どっち?」

「どっちだと思います?」

「ずっと、息子のような気がしてるんだが…」

「凄い!正解です。涼太朗さんが名前考えて下さいね」

「ああ。俺から息子への最初のプレゼントだな。生まれるまで楽しみにしててくれ」

「はい!」

この時は、まだ余命があると思っていた。
生まれたわが子と過ごす時間が…

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