終わらない夢
Ruka→Yuna

「理由はどうあれ、雪を苦しめたのは私。そのことに変わりはない。だから、本当は私が行くべきなんだよ」
「瑠夏ちゃん…」
前に聞いた時は、単なる母子家庭としか認識していなかった。それでも、ずっと辛いというのに。雪のぶんまで…?
「優奈さん。これは、あなただけが抱えていいものじゃない。僕たち全員で考えるべき問題です」
「…ごめん。ひとりじゃないって、思ってたのにね」
涙が止まらない。人前で泣くなんて、恥ずかしいと思うほど、止まらなくなる。
「優奈…」
翔、咲也、瑠夏ちゃん…こんなにも、周りに人が居るのに。私はなんで頼ろうとしなかったんだろう。
「安心して。あの子には、然るべき罰を受けてもらう。血は繋がってないけど、私はお姉ちゃんだから。…それに、『お友達』にも迷惑をかけちゃったからね。私にも責任があるよ」
瑠夏ちゃんが一言ずつ、力強く言葉を発してくれる。そのおかげで、少しずつ勇気が湧いてくる。
「優奈、大丈夫だ。俺たちもいる」
「そうだね…」
「全力でサポートします」
「…ありがとう、咲也」
もう、私が…いや、私たちが目指すのは決まってる。『お友達』に散々振り回された仕返しだ。
「雪…もう、さよならだね」
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