終わらない夢
「本当に、ごめん。私の願いに巻き込んで」
「こうあるべきなんです。ここは、作られた紛い物の世界だから」
「私たち、消えるわけじゃないからね」
「必ず会える」
短い間の、信じられないくらいの想いの数々。みんなの夢を見て、みんなの想いを知った。偽物とは思えないくらいの。
「また、会えるよね」
「迎えに行くさ」
翔が気取った風に言う。やっぱり子どもっぽいね。
「じゃあ…また、ね」

なんだか、あっけなく終わったなあ。ずっと続きそうだった夢が、もう終わるんだ。
大変だったけど、いろんな経験をした。楽しかったよ。
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