今宵、狼神様と契約夫婦になりまして(WEB版)
「いえ、いつもお世話になっていますからっ」
陽茉莉は慌てて自分の胸の前で両手を振ると、そそくさとキッチンへと戻る。
(明日は仕事だし、夕ご飯の準備をしちゃおうかな)
陽茉莉は冷蔵庫を開けると、人参とジャガイモ、たまねぎを取り出してカレーを作る準備を始める。
一時間ほど経っただろうか。
「うん、美味しい。これで一晩おけば完璧!」
陽茉莉は完成したカレーを試食して、満足げに独りごちる。
(そうだ。係長も味見するかな?)
「係長ー」