今宵、狼神様と契約夫婦になりまして(WEB版)
カノンリゾート東京?
つまりこれは、プレゼン日までに実際に商品を使用する環境などを目で見て確認して、よりよい営業提案に繋げようというお誘いだ。
陽茉莉は自分の勘違いに気付き、恥ずかしさから真っ赤になる。
「陽茉莉、なんか顔が赤いけど大丈夫?」
「ひ、陽茉莉?」
「俺が〝係長〟って呼ばれて疲れるなら、陽茉莉も会社と同じ呼び方だと疲れるかと思ってさ」
あ、なるほどと素直に納得してしまった。そしてすぐに、いや、そうじゃない!って思い直す。この人、今、絶対にからかって遊んでいた。
「礼也さん、わざと変な言い回ししたでしょ! 勘違いしちゃったじゃないですか!」
陽茉莉が頬を膨らませると、相澤は少しだけ小首を傾げる。
「何が?」