青い春を纏う
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私のクラスは1年5組。

席は、窓際から2番目の1番後ろ。


今の私の胸の中は、ドキドキと不安が交差する、独特の感情に支配されている。


一体どんな人と同じクラスになるんだろう。

友達、できるかな。

担任の先生はどんな人だろう。

部活は何に入ろうかな。

先輩怖くないかな。


色々と頭を巡らせていると、いきなり
ドサッと隣の机の上に勢いよく鞄が置かれた。

恐る恐る目を向けると、長身でスラッとした男の子が、椅子を引いて席に座ろうとしていた。そして、目が合うと、ペコッと会釈をしてくれた。

(ホッ)良かった、優しそうな人だ。

彼の机の上に置いてあるプリントには
『加賀』という文字が書かれていた。





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