緋色の魔女に恋をした
「このキスに誓う。マリー・スカーレットと生涯愛し、幸せにすると」
___その瞬間、私の心は何かに落ちた。
落ちた瞬間、思った。
「…ジェイド」
あぁ、これならって…。
「結婚する?」
彼ともっと深いとこまでいってもいいって。
さっきまでまだ少し子供だと思っていたのに、彼はこうやって男の子ではなく男の部分を前面に出してくるときがある。
その時に、心臓がバカみたいに煩くなるの。
それに、人間が作った人間の為の人間による神の前で、人間のようにこうやって何かを誓うなんてことこれから先一生ない。
こんなことをするのもジェイド以外きっといない。
「貴方って本当ぶっ飛んでるわよね」
魔女が神の前で誓うなんて本来ありえない事よ?
「そんなことをさせちゃうなんて…」
でも、そういうとこも嫌いじゃない。
「え、え…?」
「あら、結婚したいしたい言ってたじゃない」
私がする?と問いかけた途端に目をぱちくりとさせて心底驚いてる。
その顔も可愛らしくて愛らしい。
「結婚、するの?しないの?」
答えは分かりきってるけど、最後にもう一度聞きたい。