緋色の魔女に恋をした
私はそれがいつもつまらなくて欠伸をしてしまう。
お茶をするのは好き、だけどあんな大勢いる中でのお茶はあまり好きじゃない。
はっきり言うなら嫌いの部類。
お茶をするならゆっくりと静かなところで楽しみたいもの。
「魔女集会には誰に会うの?大魔女とはもう話した?」
「集会には興味がないんじゃなかったの?」
ずいぶんと訊いてくるじゃない。
「別に誰ともどうもしないわ」
集会で話す人なんてそんなにいないし、魔女のトップに君臨する大魔女様とお話しするなんてもっての外よ。
あの方とお話しできるのは大幹部のみなんだから。
まだ幹部クラスの私が接触しようなんてありえないにもほどがある。
「ふーん。そっか」
「分かったらさっさと___」
「分かってる、準備するから出ていって、でしょ?」
もう出るよ、と彼は言うと素直に出口へと歩いていく。
珍しいこともあるものね。