翠玉の監察医 Lasting Night
「凛ちゃん、愛ちゃん、案内してくれてありがとう。ここは僕たちに任せて家に帰って」
「うん!!」
強烈な臭いに耐えられないのか、二人は逃げるように走っていく。星夜と蘭は互いに顔を見合わせ、袋の紐に手をかけた。
「この匂い……何かわかってるよね?」
「はい。腐敗した血液の臭いです」
星夜と蘭は袋の中を覗く。そこには、バラバラにされた人の体があった。星夜が言葉を失い、蘭は「桜木(さくらぎ)刑事に連絡します」とスマホを手に電話をかけた。
遺体は腐敗状況から見て、死後数週間は経っている。腕や足にはアザなどがあり、生きているうちに激しい暴行を受けたことがわかる。
「わかった、すぐに向かう」
桜木刑事はそう言ってくれた。警察署からこの村に来るまで、何時間もかかるだろう。今から出発すればここに来るのは夜になる。この村は普通ではない。そのため、遺体を見つけたことは隠さなければならない。
「桜木刑事がすぐに向かってくれるそうです」
「到着するのは夜になるね。それまであの二人、それから深森さんたちを守らないと……」
「うん!!」
強烈な臭いに耐えられないのか、二人は逃げるように走っていく。星夜と蘭は互いに顔を見合わせ、袋の紐に手をかけた。
「この匂い……何かわかってるよね?」
「はい。腐敗した血液の臭いです」
星夜と蘭は袋の中を覗く。そこには、バラバラにされた人の体があった。星夜が言葉を失い、蘭は「桜木(さくらぎ)刑事に連絡します」とスマホを手に電話をかけた。
遺体は腐敗状況から見て、死後数週間は経っている。腕や足にはアザなどがあり、生きているうちに激しい暴行を受けたことがわかる。
「わかった、すぐに向かう」
桜木刑事はそう言ってくれた。警察署からこの村に来るまで、何時間もかかるだろう。今から出発すればここに来るのは夜になる。この村は普通ではない。そのため、遺体を見つけたことは隠さなければならない。
「桜木刑事がすぐに向かってくれるそうです」
「到着するのは夜になるね。それまであの二人、それから深森さんたちを守らないと……」