運命の一夜を越えて
「行っちゃうか」
「うん!」
「この前テレビで見たとこ行ってみようか」
「うん!」
一緒に過ごす時間が格段に増えて、私たちは共通の話題でよく盛り上がるようになった。

平日は渉が私を会社まで送ってくれてから出勤する。
帰りは時間が合うときや渉が先に仕事を終えた時には、渉は迎えに来てくれて一緒にスーパーで買い物をしてから帰宅する。
私が先に帰宅するときは、先に家のことを済ませておくようにしていた。

渉は家事を率先して行ってくれて、一緒にキッチンに立たない日がないくらいだった。

朝ごはんも、夜ご飯も私たちは一緒にキッチンに立ちながら一日の出来事を話した。
私が食事をつくり、渉は洗い物や食器の準備、野菜の下ごしらえや炒める作業をしてくれる。

片付けももちろん一緒だ。

食事が終わると一緒にお風呂に入り、そのあとは一緒にソファに座って映画を観たり、本を読んだりしている。

眠るときも一緒に布団に入った。
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