運命の一夜を越えて
真っ白な世界に吸い込まれる瞬間も、私の瞳には見えていた。


渉の笑顔が。



両手を広げて微笑む渉が。





こらえられない涙が伝う感覚が少しずつ鈍る・・・



戻ってくる。

絶対に戻ってくる。

そう何度も繰り返しながら、私は意識を手放した。
< 457 / 498 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop