運命の一夜を越えて
泣く・・泣いちゃうって・・・


彼は私の点滴をしている手を握りながら、。
「点滴してんのに、無理に動かしたらダメだろ・・・これ・・・」
と点滴がちゃんと落ちているか確認している。

私は点滴していないほうの、自由になった手で自分の瞳の上を覆った。







彼は私の涙を知ってか知らずか、何も言わずに片手は私の手を握り、もう片方の手で私の頭を撫でる。

そのぬくもりに私はこみ上げるものを我慢できなかった。
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