運命の一夜を越えて
~♪
年を越してから数日後。
久しぶりの着信音に私はすぐに机の上から携帯電話を手にした。
いつもメールの着信音ばかりだったけど、この音は通話だ。
携帯のディスプレイには”瀬川渉”の文字。
私は咳払いしてから画面をスライドさせた。
「はい」
『もしもし』
「・・・はい」
『体調、どう?』
今朝も体調を聞くメールをもらったばかりだ。
「もうすっかり大丈夫です」
『声もよくなってるな』
「はい・・すっかり」
ずっと一人で過ごしていた私。
話をすると咳が出るからと、母ともメールでやりとりをして、話をしていなかったから、自分の声を聞くのも、声を発するのも久しぶりだった。
年を越してから数日後。
久しぶりの着信音に私はすぐに机の上から携帯電話を手にした。
いつもメールの着信音ばかりだったけど、この音は通話だ。
携帯のディスプレイには”瀬川渉”の文字。
私は咳払いしてから画面をスライドさせた。
「はい」
『もしもし』
「・・・はい」
『体調、どう?』
今朝も体調を聞くメールをもらったばかりだ。
「もうすっかり大丈夫です」
『声もよくなってるな』
「はい・・すっかり」
ずっと一人で過ごしていた私。
話をすると咳が出るからと、母ともメールでやりとりをして、話をしていなかったから、自分の声を聞くのも、声を発するのも久しぶりだった。