誰よりも近くで笑顔が見たい
「よし、買いに行こっか」


一つずつたこ焼きを買って、近くのベンチに座って食べる。


「おいしー」


ニコニコと嬉しそうに食べるなのちゃんに私も楽しくなってくる。


「蘭、ちょっと他のもの買いに行ってくるから、待ってて?」


すぐにたこ焼きを食べ終わったなのちゃんが言った。


「うん」


「変な人に絡まれたら、すぐに電話するんだよ?」


心配するなのちゃんに頷くと、安心したように笑った。


「じゃあ、行ってくるね」


そう言って、なのちゃんはその場を一旦離れた。


まだ半分くらい残ってるたこ焼きを黙々と食べる。


あと一つになったところで、私に影がかかった。


「蘭ちゃん」


久しぶりの声に顔を上げると、柊さんが立っていた。


「あけましておめでとう」
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