誰よりも近くで笑顔が見たい
「あれ、高坂蘭、じゃね?」
願い虚しく、すぐに見つかってしまった。
「ねえ、何してんの?」
この前とは違う人だけど、ネクタイの色は2年生の色。
しかも、2人……。
「友達、待ってるのかな?」
身体が動かない。
ドクドクと波打つような心臓の音が聞こえる。
「一緒に帰ろうよ」
なのちゃんが部活の時、こういうことがあったけど、無視して俯いてたらいつのまにか諦めてくれてた。
でも、今はもう動くことすらできない。
「ねえ、聞いてる?」
手首を掴まれて身体中に力が入る。
もう1人の人は、私のバッグを持ってる。
このまま、連れてかれちゃうのかな……。
「……いやっ」
なんとか出した声をその人は無視して私の腕を引っ張る。
バサッと本が落ちて土で汚れてしまった。
願い虚しく、すぐに見つかってしまった。
「ねえ、何してんの?」
この前とは違う人だけど、ネクタイの色は2年生の色。
しかも、2人……。
「友達、待ってるのかな?」
身体が動かない。
ドクドクと波打つような心臓の音が聞こえる。
「一緒に帰ろうよ」
なのちゃんが部活の時、こういうことがあったけど、無視して俯いてたらいつのまにか諦めてくれてた。
でも、今はもう動くことすらできない。
「ねえ、聞いてる?」
手首を掴まれて身体中に力が入る。
もう1人の人は、私のバッグを持ってる。
このまま、連れてかれちゃうのかな……。
「……いやっ」
なんとか出した声をその人は無視して私の腕を引っ張る。
バサッと本が落ちて土で汚れてしまった。