誰よりも近くで笑顔が見たい
あ、そっか。


部活、忙しいよね……。


「昼間だろ?走れば間に合う」


杉本くんの言葉に上原くんが考え込む。


「まあ、そうか……。じゃあ、いいけど」


杉本くんの顔がぱあっと輝く。


「よし!じゃあ、蘭ちゃんは?」


こっちを見られてこくんと頷く。


「菜乃花は、いいな。じゃあ、来週の土曜日、6時に鳥居の前で」


「ちょっと、私の意見は聞いてくれないの?!」


なのちゃんが怒ってる。


でも、なんだか楽しそう。


「どうせ暇だろ?」


「暇だけど……」


「じゃあ、決まりな!」


杉本くんの言葉を待っていたかのようにチャイムがなる。


私たちは、すっかり食べ終わったお弁当箱を片付けて中庭を出た。


雲ひとつない空の太陽は、暑く輝いてる。
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