誰よりも近くで笑顔が見たい
そう思った時には、すでに遅くて男の子は中庭から出て行ってしまっていた。


「蘭!ごめん、待たせて」


後ろからなのちゃんの声がする。


「気にしないで、帰ろう?」


なのちゃんは、そう言った私に少し安心するように笑って歩き出した。


さっきの男の子、誰なんだろう……。


また、会えるかな……?
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