誰よりも近くで笑顔が見たい
『放課後、学校前の公園来てほしい』


文化祭の次の日の上原くんからのLINE。


『行く』


その下には、私が送った返事がある。


今日は、中庭には行ってない。


昨日は、もしかしたら何かの勘違いかも。


そんな期待を込めて、これから公園へ向かう。


なのちゃんは、部活があるから今日は1人。


「あの」


校門を出たところで、声をかけられた。


女の子、昨日上原くんと一緒にいた子。


「高坂蘭ちゃん、ですよね?蓮くんの彼女の」


ああ、2人は仲良いんだ。


そう察した。


「私、成瀬 百合(なるせ ゆり)っていいます」


はっきりとした物言いに思わず、私も名乗ってしまう。


「高坂、蘭、です」


「蘭さん、私、上原くんが好きです」


やっぱり、そうなんだ……。
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