プラチナー2nd-
*
クリスと電話をしたら長電話になってしまった。約束を前に、これが二度目だ。それでも紗子を慕ってくれる彼をかわいいと思う。浜嶋も紗子のことをこんな風に見ていたのかな、とちょっと思って切なくなった。
和久田のことを確かに好きだと思ったのに、こんな風に心が揺れるなんて思わなかった。そもそも実った恋なんてこれが初めてだから、これが正しいのかそうじゃないのかすら分からない。分からないんだったら流れに任せるしかないじゃないか。今のところ和久田は紗子に何も言ってこないし、未だにあれから会えてない。
和久田が紗子に構ってくれていたあの頃のことを思うとびっくりするくらいすれ違いで、いっそおかしくなるほどだった。紗子から積極的に和久田を探していないのも理由のひとつだが、和久田が『自分から捕まえた』と言ったんだから和久田が会いに来てくれればいいのに、なんて都合のいいことを考える。
(……だって、初めてなんだもん)
和久田は恋に慣れてる言いぶりだったけど、紗子は違う。それを分かっていながら言葉にしてくれない和久田を、紗子はひどいと思った。
クリスと電話をしたら長電話になってしまった。約束を前に、これが二度目だ。それでも紗子を慕ってくれる彼をかわいいと思う。浜嶋も紗子のことをこんな風に見ていたのかな、とちょっと思って切なくなった。
和久田のことを確かに好きだと思ったのに、こんな風に心が揺れるなんて思わなかった。そもそも実った恋なんてこれが初めてだから、これが正しいのかそうじゃないのかすら分からない。分からないんだったら流れに任せるしかないじゃないか。今のところ和久田は紗子に何も言ってこないし、未だにあれから会えてない。
和久田が紗子に構ってくれていたあの頃のことを思うとびっくりするくらいすれ違いで、いっそおかしくなるほどだった。紗子から積極的に和久田を探していないのも理由のひとつだが、和久田が『自分から捕まえた』と言ったんだから和久田が会いに来てくれればいいのに、なんて都合のいいことを考える。
(……だって、初めてなんだもん)
和久田は恋に慣れてる言いぶりだったけど、紗子は違う。それを分かっていながら言葉にしてくれない和久田を、紗子はひどいと思った。