プラチナー2nd-

かくかくしかじか、と、これまでのいきさつを事細かに伝えると詩織はもう一度びっくりした顔をした。

「えっ、それは付き合おうって言われてるようなもんじゃない?」

なんだ、詩織は和久田の側に着くのか。ちょっとムッとして、でも言われてないもん、と応える。

「言葉にしなきゃ分からんじゃない。私は、和久田くんと付き合うことを約束してないし、和久田くんも私に約束させてないもん」

だから、どんな拘束も出来ない。紗子が浜嶋に誘われて食事に行くのも、クリスとデートするのも、止める権利はない。

そう言うと詩織は渋い顔をした。

「……それは、和久田くんが可哀想かなあ……」

また和久田の肩を持つ。本当にこの話に関しては、詩織と意見が合わない。どうして和久田が可哀想なんだ。紗子の方が可哀想じゃないか。だって、好きって言ってもらったのに放っておかれてるんだから。
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