優しい『君』とおちていく
放課後、七瀬と海新高校に行った。
何か、見られてる気がする。
そりゃここの学校の生徒じゃないしな。
「七瀬~、視線が怖いんですけど……」
「仕方ない。」
「え~、嫌だ~。」
「諦めろ。」
「……は~い。」
海新高校は意外と広く、1つ1つの教室にいっぱいの人の机があった。
何か久しぶりに学校に行きたくなった。
「明日、学校行ってみる。」
「うん、分かった。でも俺は学校行かない。唯愛が帰って来たくなったら帰って来ていいよ。」
「……七瀬は学校行かなくていいの?」
「学校よりも唯愛の方が大事だから。」
と気遣ってくれる。
「……うん。じゃあ分かった。」
ここは私が折れるしかない。
「暗くなってきたし、帰るか。」
「うん。」
と名残惜しい気がしたけど家に帰った。