優しい『君』とおちていく

それと同時に竹くんのファンクラブがこっちに近づいてきた。

この人達のせいで私は不登校になった。

いろいろと意地悪してくる。


「ねぇ~、うちら報告したよね?碧くんには近づくなって。」


「そうでしたっけ……?」


本当は覚えてるけど知らないフリをする。


「とぼけないでよ~。」


「とぼけてないですよ。」


ある意味本当で、ある意味嘘。


「ってか退いてくれません?邪魔です。」


「は~い、って言うか!邪魔しに来たんだよ私たち。」


と言って押してきた。


「痛っ。」


「ザマーみろ。」


と笑っている。

痛くなんかなかった。

痛くなんかなかった……

痛くなんか……

胸が痛かった……

七瀬といる間、忘れていたけどこんな痛かったんだ……

やっぱり学校復帰なんか無理だったんだ……

そこからの記憶はなくて、気づいた時には家に着いていた。
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