料理男子、恋をする
*
「そういうわけで、ケーキを買ってあるのよ」
一通り自己紹介と雑談を終えたところで、織畑が可愛いお皿にケーキを盛って運んできた。
「杉山くんも、流石にケーキは作らないでしょう」
そう言われて苦笑する。確かに作れない。
「出来ない所を見せてあげるのもやさしさよ」
織畑が言うので、そういうものか、と納得した。
「大瀧さんも、良ければどうぞ」
そう言われて薫子は栗のタルトを選んでいた。佳亮は巨峰のムースだ。
「薫子さん、栗好きですか?」
沢山のケーキの中から栗のタルトを選んだのだから、きっと好きなのだろうと思うと、うん、という返事が返ってきた。
「じゃあ、時期になったら栗ご飯でもやりましょうか」
「良いわね。手伝わせて」
最近薫子は、オムライスだけじゃなくて料理を手伝うとよく言うようになった。佳亮の為にしてくれようという気持ちが嬉しいので、一緒にキッチンに立ったりすることもある。
「良いですね。二人で作りましょう」
佳亮が薫子に笑いかけると、「ほら、こういうところを見習って」と織畑が佐倉に言っていた。
「僕は料理は全然出来ないから役に立たないよ」
「姿勢が大事よ。手伝おうとする姿勢」
まいったな、と佐倉が困り顔になって、その話は終わった。帰り際に織畑と薫子がラインを交換していた。
「そういうわけで、ケーキを買ってあるのよ」
一通り自己紹介と雑談を終えたところで、織畑が可愛いお皿にケーキを盛って運んできた。
「杉山くんも、流石にケーキは作らないでしょう」
そう言われて苦笑する。確かに作れない。
「出来ない所を見せてあげるのもやさしさよ」
織畑が言うので、そういうものか、と納得した。
「大瀧さんも、良ければどうぞ」
そう言われて薫子は栗のタルトを選んでいた。佳亮は巨峰のムースだ。
「薫子さん、栗好きですか?」
沢山のケーキの中から栗のタルトを選んだのだから、きっと好きなのだろうと思うと、うん、という返事が返ってきた。
「じゃあ、時期になったら栗ご飯でもやりましょうか」
「良いわね。手伝わせて」
最近薫子は、オムライスだけじゃなくて料理を手伝うとよく言うようになった。佳亮の為にしてくれようという気持ちが嬉しいので、一緒にキッチンに立ったりすることもある。
「良いですね。二人で作りましょう」
佳亮が薫子に笑いかけると、「ほら、こういうところを見習って」と織畑が佐倉に言っていた。
「僕は料理は全然出来ないから役に立たないよ」
「姿勢が大事よ。手伝おうとする姿勢」
まいったな、と佐倉が困り顔になって、その話は終わった。帰り際に織畑と薫子がラインを交換していた。