料理男子、恋をする
*
土鍋がないので、佳亮の家から土鍋を持ってきた。雰囲気が出る、と薫子は大喜びだ。
野菜をそれぞれ切った後で鶏団子を作る。出し汁を作って鶏団子を先に、それから野菜を入れると、部屋の中は暖房も点けないのにあたたかくなった。
「暖房の代わりにもなるのね。凄い、エコだわ」
「換気はしましょうね」
狭い部屋だから気をつけないと。鶏団子が煮えて出来上がりだ。団子と野菜を取り分けていただく。
「ん、わ~、さっぱりしてる! これ、幾らでも食べられそうよ! 日本酒、合うわあ」
「それは良かったです。沢山作ったので、沢山食べて下さいね」
取り分け皿が空になったのを受け取って、お替わりをよそう。すだちの香りが食欲をそそるようで、薫子の食が進んでいて嬉しい。
「あ~、やっぱり佳亮くんと一緒に飲みたい! 飲めたら良いのにね~」
きゅっとお猪口を空けて薫子が言う。酒飲みは皆言うんだよな。でも、飲むと気持ち悪いだけなので、その辺は気にしないで欲しい。
「アレルギーやと思て、諦めて下さい。気持ち悪くなるだけなんで」
「うう~ん…。一緒にご飯食べてるのに、一緒に飲めないのは寂しいわ…」
「すみません、そればっかりは勘弁してください。あ、鶏団子、お替わりどうですか?」
貰うわ、とお皿を受け取る。さっぱりとした味に食時とお酒が進むようで、鍋と日本酒はあっという間に空になった。後片付けまで終えて、佳亮は土鍋を抱えて家に帰った。
土鍋がないので、佳亮の家から土鍋を持ってきた。雰囲気が出る、と薫子は大喜びだ。
野菜をそれぞれ切った後で鶏団子を作る。出し汁を作って鶏団子を先に、それから野菜を入れると、部屋の中は暖房も点けないのにあたたかくなった。
「暖房の代わりにもなるのね。凄い、エコだわ」
「換気はしましょうね」
狭い部屋だから気をつけないと。鶏団子が煮えて出来上がりだ。団子と野菜を取り分けていただく。
「ん、わ~、さっぱりしてる! これ、幾らでも食べられそうよ! 日本酒、合うわあ」
「それは良かったです。沢山作ったので、沢山食べて下さいね」
取り分け皿が空になったのを受け取って、お替わりをよそう。すだちの香りが食欲をそそるようで、薫子の食が進んでいて嬉しい。
「あ~、やっぱり佳亮くんと一緒に飲みたい! 飲めたら良いのにね~」
きゅっとお猪口を空けて薫子が言う。酒飲みは皆言うんだよな。でも、飲むと気持ち悪いだけなので、その辺は気にしないで欲しい。
「アレルギーやと思て、諦めて下さい。気持ち悪くなるだけなんで」
「うう~ん…。一緒にご飯食べてるのに、一緒に飲めないのは寂しいわ…」
「すみません、そればっかりは勘弁してください。あ、鶏団子、お替わりどうですか?」
貰うわ、とお皿を受け取る。さっぱりとした味に食時とお酒が進むようで、鍋と日本酒はあっという間に空になった。後片付けまで終えて、佳亮は土鍋を抱えて家に帰った。