最後の悪夢
四、束の間の休息
生き残った特待生は多かった。
最初に見たときよりあまり減っていなかったと思う。傷を負っていても深傷を負っているわけではない。
驚いた。
あとで凛上が聞いてみたら、繁華街を抜けて、逃げられる範囲ギリギリの住宅街に逃げていた人もいたらしい。
それでも鬼が追いかけてきたから安心できなかったという。一体どれだけの鬼がいたのだろう。考えるとゾッとする。
ただそれでもし繁華街にいた鬼が、外に出て分散してくれていたのなら、私と凛上がなんとか逃げきれたのも納得がいく。それで助かっていたのか。