最後の悪夢
七、愛ならば天国
「え? じゃあ、どうしたらいいの?」
名木田は顔面蒼白だった。
もう助からないんじゃないか。まだ何も分からないうちから、私はそんなことを考えてしまっている。
さっきまで助けようと思っていたんだよ。でも、もし助けようと思ったら、やっぱり、私達が危険をおかさなければならないんでしょう?
助けようとして死んでしまったら……?
「名木田、中入れるか?」
「え、いや……」
凛上の問いかけに、名木田は言葉を詰まらせた。でも、
「俺一人じゃ無理かもしれないけどさ。凛上、ついてきてくれたら」
すぐに訂正するように、焦ったようにそう言った。でも凛上の答えは、予想外のもので。