最後の悪夢
自分自身のことなのに理解すらできていなかった。後回しにしていた。騙し続けていた。
でもこれが正解だった。
弱音を吐くわけにはいかなかったんだ。
もうどうにでもなれ。
一瞬浮遊感に襲われて、体が前のめりに倒れる。私はもう限界だったのか、と悟る。
地面の上に打ち付けられた痛みが全身に走ると、私は目を閉じた。
冷たいコンクリートが当たった肌から体の熱が奪われていく気がした。それ以上は意識が遠のいて、何も分からなくなった。