最後の悪夢





旅館に戻ってから、凛上と色んなことを話した。

というか凛上が黙っていただけで、ツッコミたいところは沢山あったのだ。

学ランの上をずっと着ていたら肩がこるとのことで、脱いだら血まみれの左腕。荷物の都合上廃棄した自身のキャリーケース。そしてどうして私をここまで助けてくれたのかということ。


......一番最後はもしかしたら、凛上が変なこと考えているのかもとか思ってしまったり。



とりあえず左腕をどうにかしようということで、旅館の従業員に包帯や薬があるかを聞きに行った私。凛上は部屋にいてもらうことに。


「ああ、ありますよ。自宅と旅館の堺が曖昧になっているからこういうの、いいかは分からないけど、特別に......」
< 386 / 456 >

この作品をシェア

pagetop