最後の悪夢

「シャツ汚れてるし丁度いいかと思って入りました」

「傷は大丈夫?」

「血止まったかも、若干。包帯だけできればいいかな。貰えた? そういうの」

「うん。ついでにジュースも買ってきたからどうぞ」


私はカフェオレと果物のジュースを少し近づいて、目の前に差し出す。
どっちか選んで、と付け足すと、「風呂上がりなんでカフェオレで。コーヒー牛乳みたいな感じ」とにこにこしながら受け取った。

顔、赤い。
なんか、目もとろんとしていて、可愛い。


「のぼせた。シャワーで」

「え!?」

「若干ね。ずっと頭からお湯被ってたから」


そんなことがあるのだろうか。
びっくりしてしまう。
< 388 / 456 >

この作品をシェア

pagetop