最後の悪夢
「シャツ汚れてるし丁度いいかと思って入りました」
「傷は大丈夫?」
「血止まったかも、若干。包帯だけできればいいかな。貰えた? そういうの」
「うん。ついでにジュースも買ってきたからどうぞ」
私はカフェオレと果物のジュースを少し近づいて、目の前に差し出す。
どっちか選んで、と付け足すと、「風呂上がりなんでカフェオレで。コーヒー牛乳みたいな感じ」とにこにこしながら受け取った。
顔、赤い。
なんか、目もとろんとしていて、可愛い。
「のぼせた。シャワーで」
「え!?」
「若干ね。ずっと頭からお湯被ってたから」
そんなことがあるのだろうか。
びっくりしてしまう。