最後の悪夢

そう思っていたら、足音が近づいてきた。鬼? いや、それは……まずい。


頭が高速回転を始める。
指を噛む。



冷静になれ。冷静になれ。


逃げるとしたら非常階段から、降りて二階に。追い付かれるかもしれないけど、隣の理科室に逃げるのはリスクが大きい。


二階に降りてはさみうちされるわけでもない。鬼は一体だけだ。


そう思っていたら黒い服が見えたので、私はすぐに非常階段に続くドアを開けて下に降りた。


とにかく走り階段を降りると、二階には他の生徒が。サアッと血の気が引いた。
< 47 / 456 >

この作品をシェア

pagetop