【番】小動物な後輩君の愛が深すぎる
「っていうかごめん、ソファー借りてたね」

「いいよ。寝顔可愛かったし」



笑いながら隣にちょこんと座ってきた透瑠くん。

寝顔見られるの初めてじゃないのに、なんか恥ずかしい。2人きりだからかな。



「もう落ち着いた?」

「はい」



すっかり顔色も戻って落ち着いている。

今、もう1回キスしたいって言ったら、また照れさせちゃうかな……。


なんて考えていると。



「もう1回キスしますか?」

「えっ……?」

「さっきしたかったんでしょ?」



横を向いた瞬間、不敵な笑みを浮かべた彼と目が合い、低い声で耳元で囁かれた。

きゅ、急にどうした……⁉
なんかキャラ変わってない⁉ もしかして部屋で変な物でも食べた⁉



「清花さんは照れると耳が赤くなるんですね」

「嬉しそうな顔で言わないでよ……」

「玉ねぎ切ってる時も赤くなってたよ?」



挑発した仕返しを食らい、顔を直視できず俯く。

さっきは優勢になってたのに。

この30分でキャラ変するなんて、一体何があったの⁉



「キスしたいんでしょ? 顔上げて」



再び頬を包み込まれ、ゆっくり顔を上げると、ほんのり頬を赤く染めた顔が目の前にあった。



「待って! 寝起きだから歯磨いてくる……!」
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