【番】小動物な後輩君の愛が深すぎる
◇
「……ただいま」
「おかえり」
急いで歯を磨き終えて部屋に戻った。
せっかく雰囲気作ってくれてたのに、またぶち壊しちゃった。
こんなことなら昼寝しなきゃ良かったよ。
「あの……口に歯みがき粉ついてます」
「えっ⁉」
ティッシュを受け取り、鏡を取り出して確認する。
はぁ……何やってんだろ。今日は調子が狂ってる……。
口を拭いていると、透瑠くんが「ハハハッ!」と大声を上げて笑い出した。
「何がおかしいの!」
「今日の清花さん、隙だらけだなって……」
隙だらけ⁉
そんなこと生まれて初めて言われた……。
「……私だって苦手なことくらいあるよ」
「でも良かった。清花さん、完璧なイメージがあったので、同じ人間なんだなぁ~って安心しました」
笑いながら再び私の髪を耳にかけて、「包丁の使い方、また教えますね」と耳元で囁いた。
なんだろう……弱味を握られた気がする。
いたずらっ子みたいに笑う顔を軽く睨む。
「……今度は後ろからじゃなくて、普通に横で教えてね」
「は~い」
そう可愛く返事をした彼は、私の左頬にチュッと小さく音を立ててキスをした。
「……ただいま」
「おかえり」
急いで歯を磨き終えて部屋に戻った。
せっかく雰囲気作ってくれてたのに、またぶち壊しちゃった。
こんなことなら昼寝しなきゃ良かったよ。
「あの……口に歯みがき粉ついてます」
「えっ⁉」
ティッシュを受け取り、鏡を取り出して確認する。
はぁ……何やってんだろ。今日は調子が狂ってる……。
口を拭いていると、透瑠くんが「ハハハッ!」と大声を上げて笑い出した。
「何がおかしいの!」
「今日の清花さん、隙だらけだなって……」
隙だらけ⁉
そんなこと生まれて初めて言われた……。
「……私だって苦手なことくらいあるよ」
「でも良かった。清花さん、完璧なイメージがあったので、同じ人間なんだなぁ~って安心しました」
笑いながら再び私の髪を耳にかけて、「包丁の使い方、また教えますね」と耳元で囁いた。
なんだろう……弱味を握られた気がする。
いたずらっ子みたいに笑う顔を軽く睨む。
「……今度は後ろからじゃなくて、普通に横で教えてね」
「は~い」
そう可愛く返事をした彼は、私の左頬にチュッと小さく音を立ててキスをした。