【番】小動物な後輩君の愛が深すぎる




『あの、おんぶしたって聞いたんですけど、重くなかったですか?』

『全っ然。むしろ軽かったよ?』

『あんたチビなんだから気にする必要なくない?』

『姉ちゃんのほうがチビだろ』

『まだうちのほうが3センチ高いですぅ~!』



保健室で清花さんと姉と3人で母を待つ。

まだ少しフラフラしてたので迎えに来てもらうことになったのだ。


ったく姉ちゃんは……相変わらず俺をチビ扱いして。3センチなんて夏休み中にすぐ抜いてやるよ。



『今年中には抜きそうだよね。私の背はいつ抜かれるのかなぁ……』

『清花さんの背丈なら、1年以内に抜けると思います』

『え~? 10センチくらい差あるよね? ちょっと難しいんじゃない?』



「そんなに伸びたことないでしょ~」とまたまた小バカにしてきた姉。

このチビ姉……腹立つーー!



『1年以内は無理でも、中学生のうちには抜かれると思うなぁ』



笑いながらいきなり俺の頭を撫で始めた清花さん。


……もしかして俺、子ども扱いされてる?


ニコニコしながら頭を撫でる彼女を軽く睨む。


悔しい……! いつか清花さんよりもデカくなって、頭撫で返してやる……!
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