赤い瞳に今日も溺れる―飢えた漆黒の吸血鬼―
──ガラガラガラッ。
「失礼しまーす。先生います……えっ?」
席を立とうしたその時、保健室のドアが開いた。
振り向くと、そこには目を丸くする千冬の姿が。
うわっ、なんでこのタイミングで⁉
どうしよう、まだ何も説明してないのに……!
「先生ですか? 今、会議に行ってていないんですよ。もうそろそろ帰ってくる頃なので呼びにいってきますね」
「あっ……ありがとうございます」
呆然とする私を置いて、沢村先輩はにこやかに席を立ち、先生を呼びに保健室を出ていった。
「……ケガしたの?」
「あぁ、指切っちゃって」
気まずい空気が流れる中、静かに傍までやってきた千冬。
いつもより声のトーンが少し低い。
痛いから気分が下がってるのかな?
……なんて、そんなわけないよね。
「切り傷なら、潤くんに治してもらったら? わざわざ絆創膏もらわなくてもすぐ治るよ?」
「そうお願いしようと思ってさっき教室に行ったけど、5時間目が移動教室みたいだったから誰もいなかったんだよ」
「失礼しまーす。先生います……えっ?」
席を立とうしたその時、保健室のドアが開いた。
振り向くと、そこには目を丸くする千冬の姿が。
うわっ、なんでこのタイミングで⁉
どうしよう、まだ何も説明してないのに……!
「先生ですか? 今、会議に行ってていないんですよ。もうそろそろ帰ってくる頃なので呼びにいってきますね」
「あっ……ありがとうございます」
呆然とする私を置いて、沢村先輩はにこやかに席を立ち、先生を呼びに保健室を出ていった。
「……ケガしたの?」
「あぁ、指切っちゃって」
気まずい空気が流れる中、静かに傍までやってきた千冬。
いつもより声のトーンが少し低い。
痛いから気分が下がってるのかな?
……なんて、そんなわけないよね。
「切り傷なら、潤くんに治してもらったら? わざわざ絆創膏もらわなくてもすぐ治るよ?」
「そうお願いしようと思ってさっき教室に行ったけど、5時間目が移動教室みたいだったから誰もいなかったんだよ」