赤い瞳に今日も溺れる―飢えた漆黒の吸血鬼―
だって、20位と5位だよ? 対して自分は53位……。
200人以上いる中でこの順位は上のほうなんだけど、こんな高成績を目の当たりされたら……。
この程度のレベルで喜んでるなんて……って、急に恥ずかしくなっちゃった。
「雨村さんはどれくらいでしたか?」
「えっ、と……私も今回調子良くて、上中下の上でした」
「おお〜っ。お2人とも優等生ですね」
「いやいやそんなぁ。あはははは〜」
自分だけ成績が低いのを悟られないよう、笑って誤魔化す。
ちなみに千冬は25位。彼いわく、体育の実技が自信なかったとのこと。それでも私と倍以上の差がある。
理数系が強いからそこでカバーしてるんだろうな。
「ありがとうございます。5位ってすごいですね。普段どのように勉強してるんですか?」
にこやかに質問を投げかけた潤くん。
あ、これは……先々週見た、輝きゼロの眼差しだ。
「そうですねぇ、僕の場合は睡眠時間を削ると調子が悪くなるので、寝る時間は確保しています。あとはしっかり食べることと、休憩時間を取ることですかね」