赤い瞳に今日も溺れる―飢えた漆黒の吸血鬼―



食事を済ませ、再び風花の部屋へ。

せっかく泊まりに来ているので、部屋にこもるよりかは話がしたいと思い、お風呂が沸くまで談笑することに。



「これが千冬だよ!」

「わー、ちっさいなー。ひな鳥みたいで可愛い」



テーブルの上に広げていた宿題を片づけて、卒業アルバムを広げる。


今見ているのは中学時代のアルバム。
その中の、千冬の写真。


風花いわく、中学入学時は140センチ台で見下げていたらしいんだけど、3年間で20センチ以上伸びて、卒業式の時は見上げるくらいにまで成長していたんだとか。

当時、狂ったように栄養サプリを作っては飲んでいたそうだ。

努力が実って良かったな。



「潤くんは中学の時何センチ伸びた?」

「千冬までとはいかないけど、俺も20センチ近く伸びたよ」

「いいなぁ。私高校に入ってから1センチしか伸びてないよ」

「あらら。俺はまだ地味に伸びてるよ」

「わぁ、いいなぁ〜。成長期分けて〜!」
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