赤い瞳に今日も溺れる―飢えた漆黒の吸血鬼―


「ちょっと心配だけど、風花が決めたことだから応援する。ただし、絶対無理はしないこと。前にも言ったけど、風花は頑張りすぎる傾向があるから。何かあったらすぐ相談して」

「うん。わかった」



なんか柚季ちゃん、お姉ちゃんみたい。

千冬と性格は違うけど、見守ってくれるところが似てるかも。



「柚季ちゃん、いつもありがとね」

「や、なに急にっ」

「あははっ、顔赤くなってるよ〜」



優しさが胸に染みて嬉しくなって、そっぽを向いた柚季ちゃんの赤い頬をツンツン突っついた。



────
──



「雨村さん、何かありましたか?」

「えっ?」



我に返って顔を上げると、心配そうに様子をうかがう沢村先輩と目が合った。

今日は午前中で学校が終わったため、終業式の時と同じファミレスに来ている。



「いつもより元気がないように見えたので。どこか具合が悪いところでも……」

「あっ……いえ! なんともないですよ!」
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