赤い瞳に今日も溺れる―飢えた漆黒の吸血鬼―
なんて笑ってるけど、自分も似たようなこと思ってたんだった。
子どもの頃から好きだったのか、はたまた吸血鬼になってから好きになったのか。
どっちでもいいけど、潤くんの好きな物を知ることができて嬉しい。
「風花もニンニク好きなんだよね?」
「うん。……えっ、なんで知ってるの?」
「千冬に教えてもらった。風花の好きな物が知りたくて電話して聞いたんだ」
潤くんも電話してたんだ。
あ、だから昨日、ブツブツ文句言ってたのか!
お互いに同じことを考えてたんだと、また嬉しくなって、自分も彼と同じ物を注文。
その後、運ばれてきたハンバーグをペロリと平らげ、強烈なニンニクの臭いを漂わせてレストランを後にしたのだった。
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「潤くんはアクサセリー持ってる?」
「一応持ってるけど、シンプルな格好が好きだからあまりつけないかな」