赤い瞳に今日も溺れる―飢えた漆黒の吸血鬼―
「そ、そうなんだ。いつからつけてるの?」
「中学生の時かな。当時、同級生達が次々に覚醒したんだけど、俺だけなかなか前兆が現れなくて。それで、十字架の物を身に着けたら早く覚醒するかもと思って買ったんだ。まぁ、全然効果なかったけどね。友達からもダサいって酷評されたし」
眉尻を下げて笑っている潤くん。
真面目に悩んでたんだろうけど、いくらなんでもチャレンジャーすぎない⁉ 具合悪くなって倒れていたかもしれないのに。
というか、ニンニクやら十字架やら、潤くんの友達、なかなか辛辣ですな。
……でも、そのデザインはちょっと中二病感が強いから気持ちはわかるかも。
アクセサリーを見た後は、洋服売り場に移動した。
「潤くんは柄物着る?」
「たまに。風花は?」
「私も。ボーダー柄とチェック柄の服を持ってるよ」
「お、一緒だ。俺もボーダーとチェック持ってる。あとはストライプ柄があったかな。全部暗い色だから派手さはないけどね」
「落ち着いた色が多いんだ?」
「そうだね。色物でも、今着てるシャツみたいな無地が多いかも」