記憶の奥の怪異
「気配からして人間のような気もするんじゃきぃの〜....どうなんじゃ?」

その一言で事態は一変。

「....高杉、どうなんだ?」

「どうなんですか?高杉」

全員がざわめき始めた所で、高杉さんが観念したのか....

「あぁもう!わぁったよ!!」

私の服を掴んで机の奥から引きずり出して放り投げる。

「うわぁぁぁぁ!?痛っ!!?」

前のめりに投げられた私は顔面からダイブ。

暗闇で見えなかったけど床があったみたい。

改めて周りをぐるっと見渡す。

燭台に火が灯っており、顔が薄らと見える。

(あれ....なんか見たことあるような....‪....って)

すると、2人ぐらいが私を見て叫んだ。

「「ああ!あの時の!!」」

そう言った後、上から声が聞こえる。

「何故、お前が学園生徒を匿っていた...高杉」

その人は一目見ただけで分かる、お面を被っているあの人だった。

「仕方ねぇだろ!?三味線弾いてたらこいつが急に入ってきやがったんだよ!!」

< 41 / 42 >

この作品をシェア

pagetop