星空とミルクティー
久しぶりの仕事のせいか、やたらと長く感じた。
秒針が定時きっかりを指したところで、バッグを掴んで急いで会社を出る。
真雪はとっくに仕事を終えて、もう家にいるかもしれない。
スペアキーを作っていなかったから、マスターキーを持たせておいたけど。
歩きながら、真雪に持たせていた父の携帯に電話をかける。
『……はい』
長いコール音の後、控えめな声が聞こえてきた。
「あ、真雪?」
『うん。汐だよね、どうしたの』
「もう家にいる?」
『ううん、まだ。今、ダディさんからいろいろもらってて、』
電話を通して聞く真雪の声は、いつもと違うように聞こえて妙に緊張する。
話している途中で、真雪を呼ぶ父の声が聞こえた。
『ごめん、また後でかけ直すね。もしかしたら汐のほうが帰ってくるの早いかも。もし俺がいなかったらコンビニで待ってて』
返事をする前に電話が切れた。
通話終了の画面を見ながら、真雪が父のことをあたしと同じ呼び名で呼んでいるのを思い出して笑ってしまった。
声も朝よりは元気そうだったし、初日はなんとかやれたようで安心する。
秒針が定時きっかりを指したところで、バッグを掴んで急いで会社を出る。
真雪はとっくに仕事を終えて、もう家にいるかもしれない。
スペアキーを作っていなかったから、マスターキーを持たせておいたけど。
歩きながら、真雪に持たせていた父の携帯に電話をかける。
『……はい』
長いコール音の後、控えめな声が聞こえてきた。
「あ、真雪?」
『うん。汐だよね、どうしたの』
「もう家にいる?」
『ううん、まだ。今、ダディさんからいろいろもらってて、』
電話を通して聞く真雪の声は、いつもと違うように聞こえて妙に緊張する。
話している途中で、真雪を呼ぶ父の声が聞こえた。
『ごめん、また後でかけ直すね。もしかしたら汐のほうが帰ってくるの早いかも。もし俺がいなかったらコンビニで待ってて』
返事をする前に電話が切れた。
通話終了の画面を見ながら、真雪が父のことをあたしと同じ呼び名で呼んでいるのを思い出して笑ってしまった。
声も朝よりは元気そうだったし、初日はなんとかやれたようで安心する。