素直にさせないで
「あれ、不破?」
背後から聞こえる声に振り返ると、
「どうも。」
軽く不破がお辞儀する相手も、
(背高っ・・・!!二メートル近くありそう・・)
急に見上げたからか、首がやられそうになってると、
「あれ、彼女?」
「まぁ、今のところ仕方なく。」
すかした顔で答える不破におもいっきり蹴りを入れる・・。
「入部したいんすけど。」
「ああ、もちろん。待ってたよ。用紙書いてもらう。」
どうやら男子バスケ部のキャプテンっぽい。
てか、肩の筋肉ゴリゴリ・・
二の腕に団子くっつけてるみたいな固そうな筋肉・・。
今までコイツの体より凄い人見ことなくて、不破より一回りも二回りもがっちりしてて、こいつもあと二年したらこうなるのだろうか。
ボンレスハムみたいになって…ムチムチでユニフォーム破れそう…怖。
なったら映画館中学生料金なんてまず無理だな。どうみたって格闘家…いや、ヤクザ・・・?
パシッ!
「いったぁ!」
マジマジと先輩の筋肉と不破を見比べているとまぶたを叩かれ、
「ブスのくせに人前でそんなに見てきたら迷惑だろうが。」
「は?!あんた本当に・・・殺」