素直にさせないで





「また待ってるの・・・?!あんたは・・。」


一番最後に戸締まりをして、体育館の鍵をかけてでるとまた不破(ばか)が汗まみれになって待っている。

「当たり前だ!!お前がこの俺様の汗を拭いてくれるまではマネージャーとしては認めねぇからな!!っておいっ!!聞けよっ!!おいっ!!」

無視をしてさっさと帰り道を歩き出すと、今日はとろとろとバカは後ろからついてくる。

「もう!!ついてこないで!!」
「バーカ…俺んちもこっちだろ…」
「ってか、こんな時間まで汗まみれでいたら、風邪ひくから!!」
「ひかねーよ…俺様はそんなにやわじゃ…」

いつものハキがなく違和感を感じ振り返ると、
「え・・・。何・・なんであんたそんなに顔赤いの・・?しかも汗凄い出てるし・・・」
いつものギンギンの目力はなく、とろん…とした表情でこちらを見ている。


< 35 / 106 >

この作品をシェア

pagetop