素直にさせないで
「素直に言えばいいだろーが!!この不破竜之介様の花嫁になりてぇってな!!!」
同じ小6なのに身長175cm。
鋭くキリッとした目をギラつかせて、小学生のくせに目立ちたいからって最近では茶髪にして色気づいている。
無駄すぎる程に背も態度も一回りも二回りもでかくて、パワーを持て余す故にみんなに恐れられ、単純で傲慢で強欲の塊でいつも威張り散らして、いつもたくさんの子分を引き連れて歩いている知能の低いバカが今日も私の前に聳え立つ。
「不破さん!!新川が喜びの余り震えてますよ!!」
「おう!!そうだろうな!!」
「どこをどう見てそうなるのよ!!!!」
子分達のどうしょうもない猿芝居に、私はふるふると怒りで身体を震わせる。
「不破様は将来の日本バスケ界のBIGスターだ!!大きくなったら、あの広瀬○ずと結婚するんだからな!!」
「すげーぇっさすが不破様!!あのすずちゃんを…」
群れる子分達がどや顔で持ち上げだし、
「あたりめぇだろ!!俺は将来バスケのビックプレイヤーだ!!芸能人なんて誰でもお嫁さんに出きるんだからな!!わぁっーはっはっはっはっ!!」
仁王立ちして高らかに響かす声も私は無視して、耳を塞ぐも、
「聞いてんのかぁあああっ!!」
お構い無しに耳元で唾を飛ばして叫びだす。