素直にさせないで
「何、どうしたのららってば。真っ青になって走ってったと思ったら、真っ赤になって帰ってきて。」
クラスに到着すると、瑠菜が顔を赤らめた私を見て不思議そうな顔をしてるので湊とのことをこっそりと話した。
「告白したってこと!?」
「しっ!声でかいって!!」
周りには聞こえないように瑠菜にボリュームダウンを要求すると、
「私…生まれて初めて告白しちゃったー」
今になって急に恥ずかしくなって微熱を感じる頬を押さえていると、
「でも振られてはないんだね。」
「え?」
「湊って告白は、いつも好きな子いるってその場で断るので有名なのに。」
「えっ…」
「もしかしてその好きな子ってららだったりしないよね!?」
「まっ…まさかっ!!そんなわけっ…」
思わず勢いよく立ち上がってしまうと、
「おっ…す。」
おずおずと小さな声で、不破が教室に入ってくと、
「ふ、不破さんおはようございます!!」
「不破さんっ!」
子分達が一斉に集まっていくと、
「不破さん、あれその子は…」
隣にいた女の子・笹原里佳を訪ねると、
「コイツか!?コイツは今日一日おっ俺様の女だ!!」
「不破さんの!?」
「えっ…新川さんじゃ…」
先日の交際宣言から一転したことに教室にいた子分達は驚くと
「おっ、俺様レベルが一人の女なんかで落ち着けっかよ!!!」
ちらちらと私の方を見ながら大口叩くバカを私は睨んだ。
「「うぉぉおっ!!かっけぇ!!」」
「「さすが不破さんっ!!」」
そして子分達も盛り上がっていた。