素直にさせないで
「ま、すずに飽きたら、お前を…かっ…かっかの彼女にしてやってもいいぜ!!!まっ、すぐ飽きるだろうがなっ!!ふっあっーはははははっ!!!」
「無駄に照れて噛まないでよ!気持ち悪い!!だれがっあんたの女になるかって言うの!!バカ言わないでよ!!死んだってごめんだから!!」
「不破さん!めちゃくちゃ照れてますよ!」
「おうっそうだろうなぁ!!ふはははっ」
耳まで真っ赤な顔してデレる不破は、嬉しさの余り不気味な笑いを響かすが・・
「ど・こ・が・よ!!!どういう思考回路してんのよあんた達!!」
「こらぁぁあっ!!不破ぁぁあっ!!」
そこへ担任の先生が怒鳴り込みにやってきた。
「うげぇやべぇ!!!」
「逃げろ!!」
「誰が逃がすかぁぁあ!!お前また再テストバックレただろ!?」
「俺様は愛知ナンバーワンの男だっ!!勉強なんか必要ないんだよ!!!」
はだばたと慌ただしく教室を逃げ出そうとしてく姿を呆然と見つめてると、
「うっ・・・腹いてぇ・・・」
ぐるぐるぅ~~…とお腹の痛みが彼を襲ったらしく、その場でうずくまってると、
「おおっ!不破、トイレでじっくり勉強するか!!」
にやりと獲物を仕止めたような顔をして先生に確保され、
「やめろぉぉおっ!!離せぇぇ!!」
「あー。ほんとバカのポジティブシンキング程、迷惑なものはないね・・・」
いつものうるさいクラスの光景に私は心底嫌気のさすほどのため息をついた。