素直にさせないで
「なんなんなのよぉお!!不破!!!」
私は学校と家の途中にある公園のブランコで立ちこぎしながら大声を出していた。
「アイツなんか地獄に落ちて死ねばいい!!アイツなんかこの先一生不幸であればいい!!!アイツなんか里佳ちゃんにフラれてしまえ!!!そんで一生誰からもモテなけゃいい!!!」
近所迷惑な程、怒り狂い大声で叫び散らすと
「はぁはぁはぁ…っ」
後ろから、足音と共に息切れの声が聞こえて来て振り向くと
「お前…、やっぱりそんなに俺様のこと…好きなのかよ…はぁはぁ…」
「不破…!」
まさかの不破の登場に私は驚くも、ブランコから飛び降りて立ち去る。
「待て!!!お前が俺様が他の女と一緒なの見て焼きもち妬いてたんだろ?」
「はぁ!?何言ってんのばかじゃん!話かけないでよ」
「俺が学校一可愛い女にコクられて焼きもち妬いてんだろ!?」
「離してよ!この勘違いバカ男」
「今叫んでいたろ?!この先誰にもお前以外の女と一緒にいてほしくないんだろ!?」
「いい加減にして!!あんたなんかと一生関わりたくない!!死んでも生まれ変わっても、二度と関わりたくないし、顔も見たくないくらい嫌いなんだよ!!!」
私のランドセルを掴んで引き留めようとする不破を私はおもいっきり振り払うと、
「ちげぇだろうが!!!」
不破力が炸裂し、ランドセルごと後ろへと引っ張られ、私は地べたに転がっていたしまった。
「いった…」
その時、ランドセルの中身が地べたに散らばってしまうと、中学受験の参考書に混じって図書館で借りたバスケの本が何冊も出てきてしまった。